ハルシオン

うつ病になって数年、とても苦しい日がたくさんありますが、少しずつ良くなっています。
僕がどういう経緯で発症したか、症状の経過やその時の心情などを小説形式で綴っていきたいと思います。尚多少のフィクションは入っていますが、感じた気持ちなどはノンフィクションです。

ハルシオン7

よく言われるようになった。


ちがう。そうじゃない。


僕はこのうちが嫌なんじゃない。
人と関わりたくないんだ。すごく疲れるんだ。
お願いだから一人にしてくれ。お願いだから。


言えなかった。
僕はますます母と、家族と距離を置くようになった。


「授業の出席日数が危ういから、病気ならその旨の診断書をもって学校へきて」


僕は母とともに内科へ行った。
「学校へ提出しなければならないので診断書を書いてもらっていいですか。」
「わかりました。うつ病と書けばいいですね」



ウツビョウ?ウツビョウ、ウツビョウ。


頭が真っ白になった。本当に真っ白になった。
ウツビョウって。ウツビョウ、


僕の頭の中でそれだけが繰り返されていた。


自律神経の乱れって、ウツビョウ、ウツビョウだったのか僕は。


すごくがっかりした。ウツビョウってなんだよ、なんだよそれ。
そんなもの。そんなもの。
僕が、僕がウツビョウ。


その日、僕はいつぶりかに涙を流した。


その日から母の対応は少しずつ変わっていった。
学校を休むことに関して何も言わなくなった。