ハルシオン8
学校の先生たちもどこかよそよそしくなった。
勉強を頑張ってとは誰も言わなくなった。
不登校気味になっていた僕に対してクラスメイトは距離を置いた。
割と親しかった子たちですら、僕を腫れもののように接した。
少し。少し寂しかった。
1月。とうとう僕は申し込んでいたセンター試験を受けなかった。
ただただ自分に対しての怒りと憎しみ、周りと比べての劣等感、焦燥感。
酒に、手を出した。
当時僕は18歳だった。どうしても、どうしても、何も考えなくていい、楽しい気持ちになりたかった。
コンビニに入り缶入りのハイボールを手に取る。
「年齢確認ボタンを押してください。」
僕は日が落ちた公園で一人、それを飲み干した。
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