うつ病になって数年、とても苦しい日がたくさんありますが、少しずつ良くなっています。僕がどういう経緯で発症したか、症状の経過やその時の心情などを小説形式で綴っていきたいと思います。尚多少のフィクションは入っていますが、感じた気持ちなどはノンフィクションです。
ハルシオンのブログ記事
ハルシオン8
学校の先生たちもどこかよそよそしくなった。 勉強を頑張ってとは誰も言わなくなった。 不登校気味になっていた僕に対してクラスメイトは距離を置いた。 割と親しかった子たちですら、僕を腫れもののように接した。 少し。少し寂しかった。 1月。とうとう僕は申し込んでいたセンター試験を受けなかった。 ただただ... 続きをみる
ハルシオン7
よく言われるようになった。 ちがう。そうじゃない。 僕はこのうちが嫌なんじゃない。 人と関わりたくないんだ。すごく疲れるんだ。 お願いだから一人にしてくれ。お願いだから。 言えなかった。 僕はますます母と、家族と距離を置くようになった。 「授業の出席日数が危ういから、病気ならその旨の診断書をもって... 続きをみる
ハルシオン6
11月。眠剤を1錠処方されるようになって少し眠れるようになった。 やっとだった。向精神薬も処方された。 ただ、日中の眠気と倦怠感がさらに強まり、人と関わりたくなくなっていた。 親友と談笑、そんなこともすっかりご無沙汰になっていた。 一人の時間が一番楽だった。同時に、むなしかった。 一週間もすると眠... 続きをみる
ハルシオン5
確かに。本当に僕は怠けすぎていた。 何もしていないのだから。クラスメイトが学校に行って、予備校に行って、家に帰って、勉強している間も、僕は何もしていなかったのだから。 そして僕は母を避けるようになった。 食欲も減り、眠ることもできず、僕は一日中頭の中が空っぽだった。 すごく悲しかった。すごく悔しか... 続きをみる
ハルシオン4
本当に急に。(心にぽっかり穴が開く) この言い回しは適切ではないかもしれないが、こんな感じだった。 何かが足りない。 映画もドラマも読書も。まったく興味がなくなってしまった。 それらを楽しむ心がふっと抜け落ちてしまったような、そんな感覚だった。 僕はうまく笑えなくなった。 九月になると学校が始まっ... 続きをみる
ハルシオン3
眠れない。というのは想定外に辛かった。 体も心も疲れ切ってぐったり眠ってリセットしたいと思っても、 床に就くと頭が冴えきってどんどん緊張してくる。 早く眠らなければ。眠らなければ。眠らなければ。 朝になるのが怖くなった。明るい場所にいるのが落ち着かなくなった。 関節も痛み出した。微熱も続いている。... 続きをみる
ハルシオン2
七月下旬、学校は夏休みに入った。 それでも僕は学校に通い続けた。自習室で勉強し、わからないことがあれば先生に聞く。 ついでに学校主催の夏期講習にも参加した。予備校には通っていなかったが、ハイレベルな授業が受けられた。模擬試験もたくさん受けた。すべてが順調だったんだ。 八月。とても暑かった。それでも... 続きをみる
ハルシオン
どうしてだろう。わからないんだ、いつからだろう。 全てが狂ってしまったのか。僕が悪いのか。 いつからだろう、本当に地獄だった。 あがいてもあがいても抜け出せなかったんだ。 僕の頭の中にはいつもアリジゴクにはまるアリの映像が浮かんだ。 僕は明らかにアリなのに。外側から自分を客観視しているような。 そ... 続きをみる
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